( C )ESA/Hubble & NASA

 

 上の写真は、私達が住む天の川銀河の近傍にある大マゼラン雲中心に存在するNGC 1898と呼ばれる球状星団です。大マゼラン雲は矮小銀河ですが高密度の星団が存在しており、星形成の研究を行う上でとても良い研究材料になります。

 NGC 1898は1834年にイギリスの天文学者であるジョン・ハーシェルによって発見されました。そのNGC 1898はハッブル宇宙望遠鏡によって何回も調査が行われています。

 

 今日では球状星団というものが銀河形成の初期段階から存在するものであり、古くから存在する化石として扱われていて、既に天の川銀河における球状星団の写真がいくつか撮影されています。ところが球状星団については多くの謎が残されたままであり、その謎を解き明かすべく、天の川銀河近傍における矮小銀河に存在する球状星団の研究が始まっています。NGC 1898の調査により、大マゼラン雲と天の川銀河の特徴が似ているか似ていないかがわかり、環境の違いがあるかどうかを解き明かすことにもつながります。

 

2018年10月21日