1月2日

 

 

写真1 ( C ) ESA/Hubble & NASA, R. Indebetouw.

ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた大マゼラン雲内にある星形成領域・N159の姿。

 

 ESAは12月29日、ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された、大マゼラン雲内にある星形成領域・N159の写真を公開した(写真1)。全体的にガスで覆われているが、特に赤色で表示されている場所には、イオン化された水素ガスが存在することを示している。新たに生まれた若くて質量の重い星から出る放射線が、周りのガスを温め、このような赤色で表示されたガスをもたらす。また写真内では、若くて質量の重い星は青色に輝いており、この領域内にはその他にも様々な大きさを持つ白色や金色に輝く星が写っている。全体的に星形成領域の活発な様子を捉えた見事な写真である。

 

 星形成領域・N159は大マゼラン雲内にあり、地球からおよそ160,000光年離れた場所に位置する。大マゼラン雲内では最も巨大な星形成領域である。

 

 写真1は星形成領域・N159の一部分を示したものであるが、実際には150光年というとても長い領域である。この領域は、星形成の材料となる冷たいガス雲で覆われており、ところどころでガスが隆起している部分や、空洞になっている部分、フィラメント構造が見られる。フィラメント構造において新たな星が形成されると、この星から出る強い恒星風によって周りのガスが吹き飛ばされ、空洞構造やバブル構造が作られるようになる。そしてこの構造が、新たな星を生み出す材料をもたらし、星形成が繰り返し行われることとなる。また、新しく生まれた星から放出される強い放射線によって周りのガスが温められ、イオン化された水素が生じる。イオン化された水素ガスがある領域は、赤色で表示されている。また写真1の中央縦に黒い塵の雲が走っており、その背景に金色がかった星が存在することもわかる。