3月1日

 

 

写真1 ( C ) ESA/Hubble & NASA, ESA Euclid/Euclid Consortium/NASA/Q1-2025, J.-C. Cuillandre & E. Bertin (CEA Paris-Saclay), Z. Tsvetanov.

左側はユークリッド宇宙望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡が捉えた惑星状星雲・NGC 6543の姿。真ん中の四角いボックスを拡大したものが右側に写し出されているが、この写真は1995年にハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された。

 

 ESAは3日、ユークリッド宇宙望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡(以下HST)によって撮影された惑星状星雲・NGC 6543の最新の写真を公開した(写真1左)。NGC 6543を含む広範囲の領域が捉えられており、中心にある惑星状星雲からハローと呼ばれるリング状の光が出ている様子がわかる。またそれよりも外側には、青と赤色のガス雲が広がる。写真1右は、1995年にHSTによって観測されたものであり、その形状からキャッツ・アイ星雲と呼ばれるようになった。

 

 惑星状星雲・NGC 6543は、りゅう座方向約4,400光年離れた場所に位置する。1864年に初めて発見された。惑星状星雲は、一言で言うと死にゆく星であり、星の進化の最終段階で赤色巨星になった後、ガスを放出する天体のことをいう。惑星という単語が名前に含まれているが、初めて発見された際に惑星のように見えたことが由来であり、惑星とは一切関係ない。

 

 1995年にHSTによって初めてその詳細な姿が捉えられた(写真1右)。中心部分におけるガスのうねりが見えるとともに、複数の同心円状の殻が連なっているようにみえる。この観測データから、惑星状星雲がどのようにしてできたのかの理解が進むこととなった。

 

 今回ESAのユークリッド宇宙望遠鏡とHSTによる新たな写真が公開された(写真1左)。NGC 6543を含む広範囲の姿が捉えられている。ユークリッド宇宙望遠鏡は近赤外線と可視光線観測を行っており、キャッツ・アイ星雲の中心部分におけるフィラメント構造や周りにあるハロー(リング状の光)の様子を写し出している。このハローは、キャッツ・アイ星雲ができあがる前に星から放出されたものであると考えられている。またハローよりも外側には、青と赤色をしたガス雲で構成された壊れたリングのような構造が見られる。