9月12日

写真1 ( C ) ESA/Hubble & NASA.
ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された球状星団・NGC 1898の姿。
ESAは2018年10月1日、ハッブル宇宙望遠鏡(以下HST)によって撮影された球状星団・NGC 1898の写真を公開した(写真1)。HSTに搭載されたWFC3が、近赤外線から近紫外線を捉えることが可能であり、詳細な姿が捉えられた。中心に青白い星が集中し、その周りにオレンジ色の星が広がっており、明るく輝く宝石箱のような姿をしているのが印象的である。青白い星とオレンジ色の星が住み分けをしているようにも見える。
NGC 1898は、大マゼラン雲の中心付近に存在する。1834年にイギリスの天文学者 John Herschelによって初めて発見された。大マゼラン雲は天の川銀河の伴銀河であり、多くの球状星団を含む矮小銀河である。そのため大マゼラン雲は星形成課程を調べる上で格好の研究対象である。
NGC 1898は、これまでにHSTによって何度も観測が行われてきた。球状星団は、今では宇宙初期の段階において形成された天体であると考えられており、初期銀河形成時代の化石であるとされている。様々な特徴がわかっているものの、未だに謎が多い。その謎に答えるために、近傍銀河である大マゼラン雲の球状星団は盛んに研究が行われている。大マゼラン雲にあるNGC 1898の観測成果は、大マゼラン雲と天の川銀河に存在する球状星団の性質が同じものであるのか、もしくは違う特色があるのか、もし違う特色があるのであれば、それは異なる環境下にあるからなのかを解明することにつながるとしている。