・プランクの輻射公式

 プランクの輻射公式とは、ある物体から放出される光の波長(もしくは振動数)と物体の温度の関係を表す方程式です。上のグラフでは横軸に波長、縦軸に輻射の強さを設定し、上の線から順番に温度T = 2000K , 1700K , 1500K , 1300K , 1000Kの場合の波長ごとの輻射の強さを示しています。

 

 温度が上がるにつれて輻射の強さのピークを示す波長が左にずれていくことがわかります。これは物体から発せられる光の波長がわかれば、その物体の温度を測ることができることを示しています。

 

 プランクの輻射公式は、プランクの量子仮説と呼ばれる仮説より成り立っています。電磁波のエネルギーは、連続的な値をとることができず、エネルギー量子を単位として、離散値で与えられるという説です。これはエネルギーの量子化と呼ばれています。全ての物体がそれ以上分割することのできない粒子から構成されているように、エネルギーも連続的な量ではなく、それ以上に分割できない素量(エネルギー量子)からできているのです。